運送業のためのコンサル比較│ハコブミライ » 運送業の基礎知識 » 共同配送のメリットとは?

共同配送のメリットとは?

目次

物流業界における人手不足の深刻化や輸送コストの高騰が進む中、効率的な配送手法として注目されているのが「共同配送」です。

1社単独でトラックを仕立てる従来の配送スタイルから、複数企業で積載スペースや納品ルートを共有する方式へ転換することで、積載率の向上や燃料費・人件費の削滅など大きなシナジー効果が期待できます。

この記事では、共同配送の基本概念や注目される背景をはじめ、荷主・運送会社にもたらされる4つのメリット、導入時に直面しやすいデメリットや課題、そして共同配送を成功に導くための実践ポイントを詳しく解説します。

共同配送とは?仕組みと物流業界で注目される背景

複数の企業が同じトラック・物流拠点をシェアする配送方式

共同配送とは、複数の荷主企業や運送会社が連携し、同じトラック(車両)や物流拠点を共同で利用して荷物を運ぶ配送形態のことです。

従来は、自社製品のみを積み込んだトラックを個別に手配して配送先へ向かうのが一般的でした。しかし共同配送では、同一の納品エリアや配送先(スーパー、ドラッグストア、卸売業者など)を持つ企業同士が荷物を持ち寄り、1台のトラックに混載して一括納品を行います。

物流の「2024年問題」や慢性的なドライバー不足による効率化の必要性

共同配送が近年急速に注目を集めている背景には、物流業界を取り巻く「労働力不足」と「法規制の強化」があります。

2024年4月以降、トラックドライバーの時間外労働に年間960時間の上限規制が適用されたことにより、従来のような長時間の労働に依存した輸送体制は維持できなくなりました。

参照元:厚生労働省(自動車運転者の労働時間改善(https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/truck/notice))

また、日本の営業用トラックにおける積載率(能力トンキロに対する輸送トンキロの割合)は、令和元〜3年度時点で約38%程度(令和3年度:38.0%)という低い水準で推移してきました。直近でも約40%前後(2024年4〜11月:41.3%)と緩やかに改善傾向にあるものの、依然として荷室の半分以上が空洞のまま走行しているトラックが多いことが大きな課題となっています。

参照元:経済産業省(産業構造審議会 流通小委員会 資料(https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shomu_ryutsu/distribution/pdf/001_01_00.pdf))
参照元:国土交通省(物流を取り巻く動向と物流施策の現状・課題(https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001888325.pdf))

限られたドライバーと車両で物流網を維持するためには、競合の垣根を超えて車両をシェアし、輸送効率を最大化する共同配送へのシフトが不可欠となっています。

荷主・運送会社が共同配送を導入する4つのメリット

共同配送を導入することは、荷主企業・運送会社・納品先企業のそれぞれに多様なメリットをもたらします。

1. トラックの積載率向上とドライバーの労働時間削減による物流効率化

最大のメリットは、トラックの積載効率(積載率)が格段に高まることです。

1社では荷量が少なく「小口配送」や「空荷」に近い状態だった配送ルートでも、複数社の荷物を組み合わせることで満車に近い状態で走らせることができます。少ない便数で大量の荷物を運べるため、ドライバーの運転時間や稼働台数を圧縮でき、労働時間の短縮につながります。

2. 車両稼働台数の減少に伴う物流コスト(運賃・燃料費)の大幅な削減

共同配送によって配送車両の稼働台数を削減できれば、それだけ直接的な物流コストをカットできます。

運賃やガソリン代・軽油代などの燃料費、高速道路利用料金、さらにはトラックの維持管理費や保険料を参加企業間で割り分けることができるため、1個当たりの輸送単価(配送コスト)を大幅に引き下げる効果があります。

3. CO2排出量の削減による環境負荷低減(SDGs・ESG経営への貢献)

走行するトラックの台数自体が減ることは、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)などの排気ガス削減に直結します。

環境に配慮したサステナブルな物流(グリーン物流)の推進は、企業のSDGs達成やESG投資の評価向上にも資する重要な取り組みであり、共同配送はその具体的かつ強力な施策となります。

4. 一括納品による荷受け側(納品先)の検品・荷役作業負担の軽減

共同配送のメリットは、荷物を送る側だけでなく「荷物を受け取る側(納品先拠点・店舗)」にも及びます。

従来はメーカーや問屋ごとに別々のトラックが何台も納品待ちの列を作り、その都度荷下ろしや検品を行う必要がありました。共同配送によって特定便で一括納品されることで、納品回数やバース(荷着場)の混雑が緩和され、荷受け側の検品作業や荷役作業の負担が劇的に軽減されます。

共同配送のデメリットと導入時に直面しやすい課題

多くのメリットがある一方で、異なる企業間でシステムやルールを共有するため、運用面での課題も存在します。

急な荷物追加や配送ルート・時間変更などイレギュラーへの柔軟な対応が困難

自社単独の配送であれば、当日の急な出荷量の増減や配送時間の変更に対して柔軟に自社トラックのダイヤを調整できます。

しかし共同配送では、あらかじめ定められた進行スケジュールや積み込み順序に従って運行するため、一部の企業の都合による突発的な配送時間の変更や急な荷物の割り込みに対応しにくいという難点があります。

他社の荷物と混載するためリアルタイムでの荷物の追跡・状況把握が難しい

複数の出荷元から集められた荷物が混在するため、自社商品が今どのルートを移動しており、いつ納品完了したのかといった詳細な配送ステータスのリアルタイム追跡(動態管理)が複雑化しやすい課題があります。

荷物の破損・紛失トラブル発生時の責任の所在が曖昧になりやすい

複数社の荷物を同じ荷室に積み込み、複数の拠点を経由する場合、商品事故(破損、荷崩れ、数量不足、誤配送など)が発生した際に「いつ・どこで・誰の過失によって発生したか」の特定が困難になります。

あらかじめ明確な運用ガイドラインを作成しておかないと、トラブル発生時に責任の押し付け合いになり、企業間の関係が悪化するおそれがあります。

共同配送を成功に導くための実践ポイント

共同配送のデメリットを克服し、スムーズに運用を軌道に乗せるための重要なポイントを解説します。

同業他社との連携(水平的共同配送)など自社に適したパートナー選定

共同配送の形態には、同業者同士が組む「水平的共同配送」や、原材料メーカーから加工業者、販売業者までサプライチェーン全体で組む「垂直的共同配送」などがあります。

成功の鍵は、配送エリア・納品先・商品特性(冷凍・冷蔵・常温などの温度帯や荷姿)が共通しているパートナー企業を選定することです。特に同業他社であれば納品先の多くが重複しているため、最も高い共同化シナジーを得やすくなります。

共通の物流管理システムの導入と運賃ルール・責任分解点の明確化

トラブルを未然に防ぐためには、デジタル技術の活用とルール形成が不可欠です。

まとめ

共同配送は、トラックの積載率向上によるコスト削減やドライバーの負担軽減、環境負荷の低減など、多くの導入メリットを持つ画期的な配送手法です。

物流の2024年問題や人手不足を克服するためには、個別自社の最適化にとどまらず、他社と手を取り合った配送網のシェアリングが強い突破口となります。

共同配送の立ち上げや最適なパートナー選び、運賃計算ルール・システムの構築に不安がある場合は、物流・運送業界に精通した専門のコンサルタントに相談し、円滑な運用体制を整えていきましょう。

経営課題から選ぶ
運送業コンサル会社3選

運送業コンサル会社を選ぶ際には、自社の実態や課題を整理、明確化して、該当する領域の支援に強みや実績があることがポイント。ここでは、給与体系、ドライバー採用、荷主交渉に強みがある運送業コンサル会社3選を紹介します。

給与体系 が課題なら
ビジネスリンク
ビジネスリンク公式HPキャプチャ

画像引用元:ビジネスリンク
(https://www.b-link.jp/consulting-menu/transport-consulting/)

例えば、こんな状況に
  • 残業代を正しく
    払えている
    自信がない
  • 職種間で給与格差があり
    不満の声があがっている

おすすめな理由

未払い残業代の高額請求リスクを法的観点から防ぐと同時に、ドライバーに納得してもらえる形での制度導入・定着までを支援。
ドライバーの実態に即した賃金制度を構築。歩合率や手当の調整も、詳細なシミュレーションで納得感のある制度を設計。

\給与体系を合法・公平化/

コンサル内容を
公式HPで確認する

ビジネスリンクに
電話で問い合わせる

ドライバー不足 が課題なら
LIGO
LIGO

画像引用元:LIGO
(https://www.li-go.jp/saiyo/)

例えば、こんな状況に
  • 求人広告にお金をかけても
    応募が来ない
  • ドライバーの離職率が高く
    慢性的な人手不足

おすすめな理由

運送業界に特化した採用支援で、ドライバーの採用成功率91%以上を実現※。採用単価5~8万円の実績があり、費用対効果の高い採用を目指す。
企業の特徴や働く環境をヒアリングしたうえ、求職者が働くイメージを持ちやすくミスマッチがないような求人原稿を作成。

\ドライバーをすぐ確保/

コンサル内容を
公式HPで確認する

LIGOに電話で問い合わせる

荷主交渉 が課題なら
船井総研ロジ
船井総研ロジ

画像引用元:船井総研ロジ
(https://www.f-logi.com/)

例えば、こんな状況に
  • 運賃を上げたいが、
    根拠がなく言い出せない
  • どれほど値上げすれば良いか
    分からない

おすすめな理由

荷主別・車両別の原価や収支を見える化し、論拠ある交渉資料を作成。価格交渉に必要な数字で納得を引き出せる。
収支シミュレーションや燃料費・人件費の上昇など、内外部環境の変化も交渉材料に反映。戦略的に運賃アップを支援。

\荷主交渉が成功/

コンサル内容を
公式HPで確認する

船井総研ロジに
電話で問い合わせる

※参照元:LIGO公式HP(https://www.li-go.jp/saiyo/)(2025年7月調査時点)
2021年実績/採用成功=1か月に1名以上採用成功した会社